定年を「独立」のタイミングと考えてみると、違った発想が生まれる。

退社前夜のデスク

100歳まで生きる世代

会社の「定年」は、いずれもっと先まで延びそうな気がしないでもないですが。それでも、無くなることはないですよね。
みなさんの会社は60歳でしょうか、あるいは65歳までしっかり延ばしてくれていて、ちゃんと居られるのかな。
ともあれ、いずれやってくる、その日。
その日を迎えたあとも、人生は続くわけで、そこからの日々をどうやって暮らしていくか。
それまでに、悠々自適な生活を暮らせるだけの資金を稼いでいれば心配など何もないですが、「人生100年時代」と言われる今。(詳しくは、この本がオススメです。『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』)
仮に60歳で定年を迎えたとしたら、その後30〜40年はゆうに人生は続くわけで、はて、どうしたものか。考えちゃいませんか。40、50代ともなれば考えておかないと、ですよね^^;

その時、できる仕事は?

僕が、会社から独立しようかどうしようかとウジウジと(笑)悩むというか迷っていた時。
60歳で「定年」を迎えて会社を辞めた時に、自分は仕事として何ができるのかを真剣に考えてみました。
それまでに、社内留学をさせてもらって別部門でコンテンツビジネスの勉強をさせてもらったり、いずれは独立することもあるだろうから、その時は何か事業をやってみたい、などと考えてはいました。
けれど、冷静に考えた時、僕が多少なりともお金を稼いでいける可能性が高いのは、これまでやってきた「コピーライター」という仕事だろうという結論に至りました。
これなら、たかが知れているけど、お金を稼ぐことはできるはず。他のビジネスをするにしても、コピーライターを軸にしつつ他のことに手を伸ばすのがよかろうと考えました。定年を迎えたあと、再就職もむずかしいだろうし、再び会社勤めをしたいとは思いませんでしたし。

60歳で「独立」?

そうか。となると僕が定年したら、再びコピーライターをやることになるのか…。まあ、それも悪くない。手に職をつけておいて良かったよね…。
ん? 待てよ。

60歳でコピーライターになるってことは、それは「独立」ってことなんじゃないのか?
「独立」をするんだったら、早いほうがいいんじゃないの? 60歳まで待って「独立」するより。
あまりにも単純だけれど、ある時、そう閃いたのです。

僕が会社で悶々としている、その当時。
会社では、「特別転進支援制度」なるものを実施し、会社から外へ転げ出てくれる人を募集している時でした。転がりながら進んでいく、なんて僕には読めてしまって(笑)
「会社、辞めてくれる人いない?」っていう、まあ「人減らし」ですよね。
だけどこれは、独立を考えたり、事業の立ち上げを考えている人にとっては、そんな好都合なものはないんですよね。なんせ、「軍資金」を多めに用意してくれるわけですから。
もちろん、うまくいく保証はないし、社員としての安定した生活も捨てることにはなります。
非常にリスクがあります。

ワクワクするほうへ

でも、僕は「独立」のほうの道を選んじゃいました。
どうせ、60歳で定年を迎えて「独立」するんだったら、早いとこ、少しでも若いうちに苦労しちゃおう、そんな気持ちで。
60歳の「定年=独立」という図式に気がついた時、僕は前に踏み出す勇気をもらえました。
実のところ、会社組織に残っていてもリスクはある。組織の外に出てもリスクはある。それは同じようなもの。
で、残るのと、独立したらとを比較してみたら、独立のほうにワクワクしたんですよねぇ。僕の場合は。
これが「正解」だったかどうかは、わかりません。ですが、それはもう、僕の努力次第でしょう。というか「正解」思ったりにしないとね。何年かかろうとも。それには「人生100年時代」は時間がたっぷりあってありがたい(笑)

「定年」を「独立記念日」に

「定年」をどのように迎えるのかは、人それぞれだと思います。
でも、会社にずっとは居られないことも事実。
「定年」で仕事人生を終える人は、数少ないでしょう。だったら、「定年」といういずれ来る「節目」、ターニングポイントについて、あらかじめ織り込んで、先手先手を打っておくのがいいように思います。来るべきその日を、ワクワクしながら待つ!なんてね^_^
かくいう僕は、そういう準備をしてから「独立」したわけではないので、これは反省を込めたアドバイスです。「失敗に学べ」ってヤツですね。

「定年」を決められてしまった「タイムリミット」と考えるのではなく、ひとつの「指標」として、それを心の「踏み台」、ジャンピングボードにしておく。
そして、なんだったら「定年」は自分で決めちまう。
会社勤めの「定年」を、それまでの自分からの「独立記念日」、なんて考えちゃうのもいいかも。
僕にとって、12月1日が「独立記念日」となったように。

こんな考え方もあるよ。ということで、どなたかの参考にでもなれば。

写真は、僕が退社する前夜、荷造りをしつつ撮ったもの。あれから、3年半ほど経ちました。
さびしさより、気持ちがたかぶっていた夜。後悔が微塵もないのは、幸いです^_^

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コメント

  1. […] と思っていると、さんぽ屋さんがこんな記事をおかきになってらっしゃるのを拝見して動揺するという己の浅ましさです。 残念ながら人間です。 […]